年末年始休みの最終日、今年もまた真鶴に来れました!当たり前は当たり前でないことに感謝をしつつ、今日はどんど焼きの準備に参加。
どんど焼きとは、小正月(1月15日前後)にお正月(大正月)に飾った門松やしめ縄、真鶴ではダルマなどを持ち寄り、竹や笹で組んだ櫓でお焚き上げすることで、無病息災や家内安全、五穀豊穣・豊漁などを祈願する日本の伝統的な火祭り行事。地域によって呼び方が違い、「どんと焼き」「左義長(さぎちょう)」「さいと焼き」など様々な名で親しまれている。
ふと北海道にいた頃を思い出すと、竹林がそもそもなかったので、何でやぐらを組んでいたのか不思議になり調べてみたら、正月飾りをそのまま集めて燃やしたり、木材を使ったりと、必ずしも竹が必須ではないことがわかる。
さて、「真鶴のどんど焼き」。8時30分に岩海岸集合。まずは二手に分かれ、1チームは竹柱で組んだ櫓を覆う笹竹(地元では芽竹と呼んでいた)をトラック4杯分集める作業。もう1チームは児子神社裏の竹林に柱となる竹を切り出す作業から始まる。私はこちらのチームに参加。切り出す竹には予め紐で印をつけている。鋸で竹を切って、鉈も使って枝を切り落とす。切り出された竹は頭とおしりを持つ人がペアになって海岸まで運んでいく。
海岸では、脚立に柱となる竹の片方を上げて、ダルマを飾る二本の竹を柱と直交するように組んでいく。「寸法は7・5・3で覚えるんだよ」地元の方が教えてくれる。柱は7m(8mの柱で地中に埋める部分が1m)、直交する竹は5mと3mの2本。養生テープで軽く組んだ後に、針金でしっかりと固めていく。柱の先端には、一回り二回り細い竹を柱に突き刺すように2本組んで、最先端には漁協で使われた特大のダルマ飾る。やはり海のまち、豊漁が皆の願いだ。
作業は実に見事な手際で進む。ダルマを飾るための穴あけ、芽竹をひっかけるために十文字に組む竹、針金に沿うように飾るしめ縄の取り付け、両サイドには櫓が倒れないように引っ張るための縄の用意、見る見るうちに出来上がっていく。地元の年配の方がこれまで受け継いできたものが、今、若い参加者の経験となり継承されていく。図面を描いている方もおり、知識を形に残し伝えていくための努力もされている。
油圧ショベルで砂浜に1m程度穴を掘り、底に平たい石を置き、そこに皆で4方向の縄でバランスを取りながら柱を立てる。まっすぐに立ったら最後に固定するために大き目の石をバラバラと入れて固定する。海水が入り締めてくれるので、あまり深く入れると抜けなくなるようだ。最後に砂を戻して、皆で円を描くように足で踏み固める。ほぼ出来上がったころに、もう1チームが3杯目の芽竹をトラックいっぱいに積んで戻ってきた。あと1杯だ。
私たちは先に、地元の方が用意してくださった昼食をいただく。皆で身体を動かした後に食べる食事は最高に美味い。食事後砂浜に戻り地元の方と話をする。竹で鳥居を作っている方もいる。毎年作っているらしく、こちらも完成間近。鳥居は櫓の中に入る入口に設置される。最後の芽竹も無事運び終わっていた。トラック1杯で100本以上はあるだろうか。7~8本程を縄で纏めている。4杯分を集めるのは大変な作業と想像できるが、最近は芽竹が少なくなってきており、今は小学校裏から採ってくると話されていた。
午後の作業は、集めてきた芽竹を櫓に覆っていく作業だ。総出でまずは長めの芽竹を頭を上にして覆い、固定するために柱に結び付けておいた縄でこれを巻いていく、次は頭を下にして覆っていく。この作業を何度も繰り返していく。櫓の中からは「ここが薄いぞ」と指示が飛べば、皆でその部分に集中して芽竹で覆っていく。そして完成した。
この作業に参加させていただいたことに感謝し、町の方々が一体となって作り上げるこの過程を尊く想い、完成した姿に深く感動する。点火されればあっという間に燃えてしまうこの行事に、先に述べた祈りを込める。当日は町の子供たちの歓声と笑顔がこぼれることが想像できる。
真鶴にはこういった行事が年に数度ある。すべてに保存会があるかはわからないが、これらの伝統ある行事を残していくという強い意志はもちろん、皆で作り上げる(町を想う・次につなげる)過程が大事なのだと気づかされる。そして、これがまちの大きな魅力の一つになっていることを強く感じています。

